長柄稲荷
うづのみやの
下町っつっていいんかな?
栄町っつうどごに、長柄稲荷さんがあんだよ。
ここはそのむがし
ちんちゃい間口の長屋みだいな造りになってて
“小門町”ってよばれでいだんだっちゅうけんど
二荒山どごに見世物小屋が立った時、
死にかけた蛇をうっちゃったら、それが元気になっちまって
山口宇堂っつう尺八の先生んどごさ出てくんで
気持ち悪ぐって殺しちまったんだって。
その後
その蛇の皮を売ろうとした大工のセガレらが
火で遊んでっと
それがもとで、辺りは大火事!
焼け死んだ人らの供養をしてっと
蛇の精が現われたんで
此処に稲荷さんをこしゃって
供養したんだそうだよ。
一緒にお金の神様も祀られてっから
みんなら貧乏なんだし、お参りにいきな!
ちょっと解りづらいけんど
人げのウチの裏庭にあっから。


下町っつっていいんかな?
栄町っつうどごに、長柄稲荷さんがあんだよ。
ここはそのむがし
ちんちゃい間口の長屋みだいな造りになってて
“小門町”ってよばれでいだんだっちゅうけんど
二荒山どごに見世物小屋が立った時、
死にかけた蛇をうっちゃったら、それが元気になっちまって
山口宇堂っつう尺八の先生んどごさ出てくんで
気持ち悪ぐって殺しちまったんだって。
その後
その蛇の皮を売ろうとした大工のセガレらが
火で遊んでっと
それがもとで、辺りは大火事!
焼け死んだ人らの供養をしてっと
蛇の精が現われたんで
此処に稲荷さんをこしゃって
供養したんだそうだよ。
一緒にお金の神様も祀られてっから
みんなら貧乏なんだし、お参りにいきな!
ちょっと解りづらいけんど
人げのウチの裏庭にあっから。

